「文書作成が苦手で研修のレポートが書けなかった」というASD特性のある社員が、ChatGPTを使い始めてから「レポート提出率が100%になった」という声を聞きました。生成AIは、障害特性による「できないこと」の壁を根本から取り除き、Power PlatformなどのITスキル習得をさらに加速させています。

生成AIが障害者社員の「壁」を取り除く3つの仕組み

第一の壁は「文章作成の苦手さ」です。ASD・ディスレクシア特性を持つ方の中には、考えは明確にあるのに「適切な文章表現が見つからない」方が少なくありません。ChatGPTやCopilotに「〇〇についてのレポートを作成して」と指示すると、構成案・文章案を即座に生成してくれます。本人はそれを確認・修正するだけで、文章作成のハードルが大幅に下がります。

第二の壁は「コード・プログラミングの難しさ」です。Power Automateのフロー構築中にエラーが出たとき、ChatGPTに「このエラーメッセージの意味と解決方法を教えて」と聞くことで、技術的な壁を自分で乗り越えられるようになります。「AIをペアエンジニアとして使う」ことで、スキル習得のスピードが2〜3倍に加速する事例が出てきています。

第三の壁は「覚えたことを忘れてしまう」というADHD特性の問題です。生成AIは「いつでも・何度でも・同じことを聞き直せる」存在です。研修中に学んだ内容を「もう一度説明して」とAIに頼むことで、同僚や講師に「また聞いてしまう」という羞恥心なしに復習ができます。

2025年最新の研修モデル:AI×Power Platform統合研修

TSUNAGU Academyの2025年最新研修カリキュラムでは、生成AI活用をPower Platform研修の全フェーズに組み込んでいます。入門フェーズでは「ChatGPTを使った業務マニュアルの読み解き方」を習得し、基礎フェーズでは「Copilotを使ったPower Automateフローのデバッグ手法」を学びます。応用フェーズでは「AI BuilderとChatGPTを組み合わせた業務自動化フロー」の設計まで到達します。

フェーズ期間核心スキルAIの活用方法
入門1ヶ月Excel・PC操作・業務マニュアル読解ChatGPTでマニュアルの疑問を即座に解消
基礎2〜3ヶ月Power Automateフロー構築Copilotでエラー解決・フロー設計の相談
応用4〜5ヶ月Power BI・SharePoint連携AI BuilderでOCR・データ抽出を自動化
発展6ヶ月〜Power Apps・AI統合開発ChatGPT API連携で独自AIアプリ開発

生成AI活用の注意点:依存になりすぎない設計

生成AIの活用には「依存のリスク」もあります。「AIに聞けば何でもわかる」という状態が、「自分で考える力」の退化につながることもあります。そのため、研修では「まず自分で考える→壁にぶつかったらAIに聞く→AIの回答を批判的に検証する」という3ステップを習慣化しています。

また、セキュリティポリシーに沿った利用ルールの整備も不可欠です。社外のChatGPTに業務機密を入力しない、会社が導入したMicrosoft Copilotの利用範囲を明確にする——こうしたルールを事前に整備しておくことで、安心してAIを活用できる環境が生まれます。

「AIは障害者社員の「弱みを補う」ツールではなく、「強みをさらに伸ばす」アクセラレーターです。TSUNAGU Academyの2025年研修プログラムでは、生成AIをPower Platformスキル習得の基盤として統合し、より速く・より深いスキルアップを実現しています。

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TSUNAGU 編集部

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障害者雇用専門

障害者雇用・IT/DX活用に関する情報を、人事担当者の視点でわかりやすく発信。 社会保険労務士・障害者雇用コンサルタントが監修。最新の制度・法令については各省庁の公式情報をご確認ください。

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