「医療・介護の現場は障害者雇用とは縁遠い」と感じている病院・クリニック・介護施設の担当者は多いです。しかし実際には、医療・介護業界のバックオフィスには「障害者社員が最も活躍しやすい職域」が大量に眠っています。カルテのデジタル化、レセプトデータの整理、医療費請求書の処理自動化——これらは「非医療職でも担当できる」「在宅で完結できる」「ITツールと相性が良い」という三拍子が揃った業務です。人手不足が深刻な医療・介護の「事務部門」こそ、今最もチャンスのある障害者雇用フィールドです。

医療・介護業界でバックオフィスの人手不足が深刻な理由

医療・介護業界の人材不足は「看護師・介護士」の不足ばかりが取り上げられますが、実態は事務職・バックオフィス職の不足も深刻です。電子カルテの普及・診療報酬改定対応・DPC対応レセプトの複雑化——医療事務の業務量は年々増加しているのに、「医療事務を専門にやる非医療職スタッフ」が足りていません。

この背景には、「病院・クリニックで働くスタッフは医療職でなければ」という思い込みがあります。しかしレセプトデータの整理、診療録のデジタル化、医療費請求書の照合・処理——これらに「医療の専門知識」は必要ありません。「データを正確に扱う能力」「定型手順を忠実に実行する能力」こそが求められる業務で、ASD特性を持つ障害者社員の強みと一致します。

4つの職域設計事例:非医療職が担う医療バックオフィス

カルテ・診療録のデジタル化は、紙で保存されていた過去のカルテをOCRと手入力を組み合わせてSharePointへ電子化する業務です。「1枚1枚を正確に、手順通りに処理する」という反復業務は、集中力と正確性を強みとするASD・知的障害を持つ方に向いています。電子化後の品質確認(文字の読み誤り・フォルダ格納ミスの検出)も担当できます。

レセプトデータの整理・集計はExcelとPower Queryを使い、月次のレセプトデータを診療科別・病名別に集計してダッシュボード化する業務です。医療費の請求業務は「締め日・提出先・フォーマット」が明確に決まっているため、手順書化しやすく、Power Automateで一部を自動化することでさらに効率化できます。

業務活用ツール習得期間向いている特性コンプライアンス上の注意
カルテ・診療録のデジタル化OCR・SharePoint1〜2ヶ月ASD(正確性・反復への集中)患者情報の取り扱いルールの徹底
レセプトデータの整理・集計Excel・Power Query2〜3ヶ月ASD(データへの集中力)医療情報の外部持ち出し禁止の遵守
医療費請求書の照合・処理Power Automate・Excel2〜3ヶ月ASD・知的障害(手順遵守)締め日・提出ルールの厳守
職員向け研修資料の管理・更新OneNote・SharePoint1〜2ヶ月精神障害(在宅・テキスト作業)更新履歴の管理・バージョン管理

医療・介護業界で必須のコンプライアンス設計

医療バックオフィスで障害者社員が業務を担当する際、一般の職域と異なる重要な点が「患者情報の取り扱い」です。個人情報保護法・医療法・各施設のプライバシーポリシーに基づいたデータ取り扱いルールを、業務開始前に書面で合意します。「患者情報を含むデータは施設内のシステムのみで扱い、外部デバイスやクラウドへの持ち出しは禁止」という明確なルールの周知が、安全な職域設計の前提条件です。

医療・介護業界のバックオフィスは「障害者雇用の新フロンティア」です。TSUNAGU Academyでは、医療・介護業界向けの障害者雇用IT職域設計コンサルティングと、業界固有のコンプライアンスに対応した研修プログラムを提供しています。「医療事務の人手不足」と「障害者雇用の推進」を同時に解決する採用設計を、一緒に始めましょう。

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TSUNAGU 編集部

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障害者雇用専門

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