「障害者専門の求人サイトに掲載したのに応募がゼロ」——この状況に陥る企業の多くは「採用ブランディング」を理解していません。障害者求職者は、応募する前に「この会社で働く障害者社員の声」「職場環境の具体的な情報」「合理的配慮の実態」を徹底的に調べます。情報がなければ「選ばない」。採用ブランディングとEmployer Value Proposition(EVP)を設計することで、応募率を3倍にする方法を解説します。

障害者求職者が「調査する」5つの情報源

第一に就労移行支援事業所スタッフの口コミです。求職者が最も信頼する情報源であり、「あの会社は実際にどうなのか」を支援員に聞きます。第二に企業の採用ページ・Webサイトです。障害者雇用に関する専用ページがあるか、具体的な業務内容・配慮内容・社員の声が掲載されているかをチェックします。

第三にSNS(LinkedIn・Twitter・Instagram)です。社員の日常の投稿から職場の雰囲気を読み取ろうとします。第四に就職氷河期サイト・口コミサイトです。過去の障害者社員の退職理由や職場評価が掲載されているかを探します。第五に直接の問い合わせです。Webサイトや求人票に記載されていない情報を、電話やメールで確認しようとします。

EVP設計:「うちで働くメリット」を5つ語る

EVP(Employer Value Proposition)とは、「この会社で働くことの独自の価値」を定義したものです。障害者雇用におけるEVP設計では、以下5つのメリットを具体的に語ることが効果的です。

  • 1「在宅勤務が標準」——通勤負担なしで、自分の最適な環境で働ける
  • 2「スキル育成が最優先」——Power Platform・AIスキルを研修で習得し、キャリアアップできる
  • 3「週20時間からスタート可能」——体調に合わせて無理なく始められる
  • 4「特性を強みに変える職域」——自分の得意な業務に集中できる環境がある
  • 5「心理的安全性が保障される」——週次1on1・相談しやすい文化・合理的配慮の徹底

応募率を3倍にする5つのブランディング施策

第一に「社員インタビュー記事」の公開です。実際に働いている障害者社員に「入社前の不安」「今の業務内容」「職場の雰囲気」「成長した感覚」を語ってもらい、採用ページに掲載します。匿名でも構いません。「この会社で働いている人の声がある」という事実自体が信頼度を高めます。

第二に「職場見学会」の定期開催です。就労移行支援事業所のスタッフと求職者を招き、実際の職場環境・業務ツール・在宅勤務の仕組みを見てもらいます。第三に「EVPを求人票に明記」すること。「在宅可・週20時間から・スキル育成あり」という条件を求人票の最初に書くことで、求職者の目に留まりやすくなります。第四に「SNSでの日常発信」です。社員の業務風景(顔出し不要)や職場の雰囲気を定期的に投稿します。第五に「返信速度の速さ」です。問い合わせに24時間以内に返信することで「この会社は対応が早い」という印象を与えます。

施策効果コスト
社員インタビュー記事信頼度向上・応募率増低(社員へのインタビュー時間)
職場見学会口コミ拡散・支援員評価向上中(準備・案内工数)
EVP明記求人票検索時の目留まり率向上低(文言変更のみ)
SNS日常発信雰囲気伝達・ブランド認知低(継続的な投稿時間)
返信速度の速さ対応力の印象向上低(運用ルール変更)

採用ブランディングは「宣伝」ではなく「事実の発信」です。TSUNAGU Academyでは、採用ページのEVP設計支援と、社員インタビュー記事の制作支援を行っています。「選ばれる企業」になるためのブランディングを一緒に構築しましょう。

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TSUNAGU 編集部

TSUNAGU 編集部

障害者雇用専門

障害者雇用・IT/DX活用に関する情報を、人事担当者の視点でわかりやすく発信。 社会保険労務士・障害者雇用コンサルタントが監修。最新の制度・法令については各省庁の公式情報をご確認ください。

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